平成27年11月24日(火)、練馬区立旭丘小学校の6年生と駐日ポルトガル大使館とのCMC交流イベントが、旭丘小学校の6年生の教室で行われました。ポルトガル大使館からのお客様は、ポルトガル大使夫人のイルダ・シャヴィエル・エステヴェスさんと、補佐官の清水ユミさんです。
ポルトガル語のあいさつがありましたが、ポルトガル語を聞くのはみんな初めてではなかったかな?
さて、セッション最初は、大使館職員の清水ユミさんからポルトガルについて紹介していただきました。日本とは全く違う風景、自然も豊かで、世界遺産も数多くありましたね。
でも一番みんなの関心を引いたのはポルトガルと日本が400年も前から交流があったことでしょうか。鉄砲伝来のお話しについて、清水さんは、鉄砲をもたらしたポルトガルの船は嵐に会ってたまたま日本の島に漂着したと言っていました。それで歴史が変わってしまったと考えると、歴史は多くの偶然の上に成り立っているのかもしれませんね。
そんな長い交流の歴史をもつポルトガル。清水さんが、日本語になっているポルトガル由来の言葉を紹介。カステラ、天ぷら、こんぺい糖、それにコップやボタンやカッパなどなど。こんなに身近にポルトガルとの交流の痕跡が長い歴史を経て残っていることにみんな驚いていたようです。
清水さんからのポルトガルの紹介のあとは、みんなでポルトガルについてのクイズ大会をやりました。結構早くクイズ王が決まってしまいました。
最後に優勝した女の子たちには、ポルトガルの陶器の小物や、風景を映したタイルがプレゼントされていました。
さて、休憩をはさんだ後は、テーブルマナー講座です。このためにわざわざポルトガル大使館から、お皿やグラス類、それにフォーク類などを4脚ずつ持参していただきました。
ところで、なぜこのような講座を催すことになったか。それは打ち合わせの時、ポルトガルの人たちは、家族で食卓を囲むことをとても大切にしているということをスタッフが聞いたことからでした。
食事を大切にしているポルトガルでは、最初に食べるスープもほとんどの家庭にストックしてあるそうです。野菜も豊富な手作りスープなのだそうです。
そんな文化があるポルトガルですから、テーブルマナーも重んじられているのでしょう。マナーは食卓で自然に教えられているのだそうです。
今回、日本から世界へ羽ばたいていく子供たちにぜひ知っておいてもらいたいということで、イルダ大使夫人みずから子供たちに教えてくれることとなりました。
さて、グラスも3種類、なにに使用するか、の説明から、フォークやナイフを使う順番へ進んでいきます。外側からフォークやナイフを使うことを教わりました。説明の後は、一緒にフォークやナイフをこどもたち自らが並べてみました。ナイフの刃先が自分の方へ向くことも教わりましたね。
デザート使用のもの、ナプキンの取り扱い方など、すべてを覚えることは難しいかもしれないけれど、今度、外国へ行ったときはぜひ思い出してくださいね。きっと役に立つことでしょう。
後半は最後は音楽室へ移動して、子供たちからのお返しのプレゼントを披露していただきました。「海賊」という曲で、映画のテーマになっているものです。拍子が途中何度か変化するとても難しい曲なのに、みんなすごい集中力です。それに迫力いっぱいでした。みんなが急に大人な雰囲気に私たちの方が驚いてしまったくらいです。
すばらしい演奏の後、教室に戻って大使夫人からお礼の言葉をいただきました。今の世界の状況では、いつすべてを失うかもわからない。でも決して失わないものは、自分が学んで身に着けたものだということ。とてもしみわたりました。
もう一つ大切なことを話してくれましたね。言葉を学ぶという意義について。いろんな国の言葉を学ぶということは違うアングルから情報を得られるということにつながること。そして違う文化を持つ人々を理解し、学ぶことができるということ。
最後の大使夫人の言葉を真剣に聞く旭丘小のみんながとても印象的でした。
いつかポルトガルへ行ったら、今度は日本のことをポルトガルの人たちに教えてあげてくださいね。
交流イベントを体験した子ども達からのアンケートより
交流イベント終え、様々なコメントをもらいました。一部を紹介いたします。
- 食事のマナーは、ポルトガルの人々の方がきびしいと思った。
- 食事を家族全員で食べることが日本は少ないので、全員で食べるようにする。
- 食事のマナーで、日本では当たり前にしていることがポルトガルやほかの国では非常識だと聞いて、外国に行く機会があれば気を付けたい。
- たまたま嵐にあって日本の九州地方についたポルトガル船の話を聞いて、日本とポルトガルの出会いは偶然で、幸運だったと思いました。奇跡に出会った大切な国だと改めて感じました。