第4話 その4 ネッシー復活
その4 ネッシー復活 ケンタは男子トイレの個室に駆け込んで鍵をかけた。 手のひらにいるネッシーに必死に声をかけたり、息を吹きかけて体を膨らまそうとしたり。ところが、ネッシーはケンタから息を吹きかけられるたびに、目をブルブ …
第4話 その3 踏みつぶされたネッシー
シーン3 踏みつぶされたネッシー ケンタは呆然と先生の右の足下を見ていた。あまりに一瞬のできごとにケンタはただ、たちすくんでしまった。先生の右足の裏の一点をみつめながら・・。 そこではきっと、もうネッシーは踏みつぶされて …
第4話 その2 ネッシー踏みつぶされる
「(ネッシー戻ってこい)」ケンタは小さな声で叫ぶが、ネッシーは、ケンタの気持ちなどまったく意に介さず、聞く様子がない。 ケンタはただただハラハラしながら、ネッシーを見つめていた。端から見ると、ピンクの芋虫が床をはっている …
第4話 その1 ネッシー学校へ行く
第4話 ネッシー学校へ行く。 いつもは、ケンタが学校から帰ってくるまで、ゴロゴロとしているネッシーなのだが、今朝は様子が違う。 ランドセルに教科書を詰め込んでいるケンタの前で、ネッシーはクルクル回っては、ケンタの前では …
第3話 ネッシー炭酸に酔っぱらう
晩ご飯の後片付けをするケンタ。ケンタが泡立ったスポンジでお皿を洗い、水をはった横のたらいに入れてお皿をすすいでいく。一人でご飯を食べているケンタにはいつものこと。いつもは、無性に悲しくなったり、なぜかわからないけれど、イ …
第2話 その2 一緒にチャーハンを食べる
冷蔵庫にコロッケがあった。母親が昨日、ケンタの晩ご飯用に買ったお総菜だ。コロッケを電子レンジで温めようとするケンタの横から、ネッシーがいきなり首をながーくしてお皿の中のコロッケを一口食べてしまった。 「もう、ネッシー、ち …
第2話 その1 ネッシーは食いしん坊
いつもと同じ朝、しかしケンタの部屋だけは少し違う。ネッシーがケンタのベッドで小さな体で寝ている。見た目には、小さなぬいぐるみにしか見えない。 ケンタは、朝起きたとき、昨日のことが夢かと思った。でもベッドの上には、そのピン …
第1話 その2 ネッシーとケンタ
2015年9月25日
ケンタはそいつをじっと見つめる。そいつもじっと見あげる。 一瞬の間。 「君って・・、なに?」気を取り直したケンタがやっとひとこと言った。 そいつはよく分からないのか、へんてこな顔をしてまたじっとケンタを見ている。 見た …
第1話 その1 ネッシー登場
2015年9月25日
遠い遠い宇宙の彼方からすごい光の筋が飛んでくる。それは一直線に宇宙のはしにある、太陽系へと向かっていた。地球にぶつかって、ものすごい閃光が走って、光が四方に散らばっていった。 それからまもなく、とある三陸のリアス式海岸を …